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2006年Vol.3 特集1
湘南に吹く風のように、自由で、気ままに。人生を楽しむためのスローなライフスタイル。

それは、神様をつくる仕事。ティキ・アーティストの神谷ハンセン高志さんは、今日も辻堂の工房でポリネシアの神様=ティキを丸太に彫り起こします。大胆で、時に繊細に。自由で、たまにテキトーに。ティキに守られながら、ハンセンさんの“マナ”が研ぎすまされていきます。
神谷ハンセン高志 
Kamiya Hansen Takashi
1960年、藤沢生まれ。画家であった祖父のアトリエで、幼い頃よりアートに親しむ。高校卒業後は職を転々とし、野外広告美術を扱う会社に就職。ティキアーティストとして独立後は法人・個人を問わず作品を提供。骨を使った彫刻、ボーンカービングデザイナーとしても活躍する。
   
 神様をカタチにする。それが、神谷ハンセン高志さんの仕事でありライフワークです。チェーンソーで大きな丸太からティキの輪郭を削りだしたら、木槌やのみで細かい部分をこつこつ、こつこつ。大胆にして繊細な作業が、辻堂の工房にて日々繰り広げられています。
  ティキとは、ハワイをはじめとするポリネシア諸島全域で祭られている神様の総称。馴染みのない人間にとって、その姿はどこかユーモラスであり、グロテスクでもあり。海の向こうの人々が、おまもりとして、信仰のよりどころとして、原初の形のまま大切に継承してきたことがわかります。
  「ティキ・アートは良く言えば自由、悪く言えばテキトーなんです」。
  文字を持たない文化の中で育まれてきたからこそ、ディテールは作り手の思いのまま。誰に教わるでもなくハンセンさんはのみをふるい続け、気付けば日本におけるティキ・アートの第一人者になっていました。「肩書きなんて、それこそテキトーです。ティキ・アーティストと呼ばれるようになって、じゃあそれでいいかって」。
  ティキを始めたきっかけは、もっと「テキトー」でした。とあるスポーツショップが全国展開するにあたり、そのショプデザインについて相談を受けた時のこと。コンセプトがディープハワイアンと聞いて「ティキなんてどう?」と提案。作ったこともないのに「オレ、作れるから」。企画は見事に通ってしまい、初めて「さて、どうしよう」と頭を抱えました。仕入れも作り方も、何もかもがわからない。でも、できるという確信だけはある。写真やハワイみやげのキーホルダーなどを参考に、見よう見まねで始めたといいます。
  「で、ハマりました。まず、チェーンソーで丸太を彫っていくという作業自体が面白い。スゴイ音がして、木っ端が弾け飛んで、木の良い香りがして。五感が刺激される作業ですね。いつのまにか、チェーンソーと一体化してるような感じになる。そんな感じに酔ってる自分がいる(笑)」。
  おかげさまで、初めてのティキは大好評。次の店も、その次もと、依頼が続けざまに入りました。作っては納品し、頼まれてはまた作り。そこで、はたと気付いたハンセンさん。テキトーにやってるけど、これ、神様じゃないか。
  

 「次第に、厳粛な気分になってきたんですよ。作ったティキをまたぐこともできなくなって。このまま続けてちゃヤバイだろうと、ハワイへ勉強に行きました。技術を盗みたいというのもあったけど、それ以上にスピリットの部分を学びたかった」。
  そこで出会ったのが、骨で作ったアクセサリー、ボーンカービングです。もともとは死者の骨で作られた釣り針で、富をもたらすおまもりとして今も受け継がれているもの。ティキ・アーティストのマヘさんに、「ティキを彫れるなら、これも作れ」と勧められたといいます。ハワイの歴史や文化に触れ、実りの多い旅になりました。
  「マナという超自然の霊力があって、ティキは俺の体に宿っているマナが作るものだと聞きました。なるほど、そんな風に考えるのは楽しいですよね。俺じゃなく、マナが作っているんだと」。
  これが天職、と迷いなくハンセンさんは話します。以前、大型のティキを製作中に丸太の上に倒れ込むというアクシデントがありました。木は真っ二つに割け、そのおかげでかすり傷ひとつ追わなかったということ。
  「守ってもらったと思いました。オレはこれを続けていいんだと言われている気がして。若い頃は特にやりたいこともなく職を転々としたけれど、敷いてあったレールにやっと乗ることができました。仕事だけど、大切なのはお金じゃない」。
  クリーニング屋、製麺工場、建築作業と、30歳近くまで今でいうフリーターをしていたハンセンさん。特にやりたいこともなく、気ままに暮らしていた頃は、仕事=お金、生活の糧でしかなかったといいます。
  「誰かを助けたり、誰かを喜ばせるということ。それが仕事の目的であって、お金は二次的に発生するものなんです。すごくシンプルですよね。だって俺は『こんなモンに金払えるか』と言われたら終わりなんだから。喜ばせるしかないんです」。
  そのためにも、「ハワイの文化の猿真似はしたくない」とハンセンさんは続けます。ティキもボーンカービングも、せっかくオレが作るんだから、日本のものとして作りたい。
  「今は見慣れない外国文化だけど、これから500年も続けば伝統文化と言われるようになる。伝承していきたいですね」。
  
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